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伊坂幸太郎 初心者におすすめ! 小説5選

人気小説家の1人である伊坂幸太郎

多くの作品が映画化やドラマ化をされており、普段小説を読まない人でも名前を聞いたことがあるのではないでしょうか。

今回は伊坂幸太郎ファンであり、ほぼ全ての作品を読んでいる私sayanoが、初心者におすすめの伊坂作品を5つ紹介します。

初心者の方でも読みやすいよう、エンターテイメント性が強いと思う作品を選んでいます。

伊坂幸太郎さんの本を読んでみたいけれど、どれを読めばいいか分からない…」という人はぜひこの記事を参考にしてください。

結論としては、以下の5作品をおすすめします。


伊坂幸太郎さんのプロフィールは以下の通り。

1971年 千葉県生まれ
1995年 東北大学 法学部卒業
大学卒業後はシステムエンジニアとして働きながら、小説を執筆。
2000年に『オーデュボンの祈り』で第5回新潮ミステリー倶楽部賞を受賞。
その後、専業作家となった。

 


1.死神の精度

第57回日本推理作家協会賞短編部門を受賞

<あらすじ>

主人公は死神の「千葉」。
死神の仕事は、人間の世界に来て調査対象者を1週間観察し、その人の生死を決定すること。
千葉の視点から6人の調査対象者の人生が垣間見える物語となっている。

 

<おすすめポイント>

・死神「千葉」のキャラクター
飄々としており、仕事は仕事と割り切っている千葉のキャラクターが魅力的。
死神なので人間とは考え方が違っていて、突飛な発想や発言をするのが面白い。

・死神目線で人間の日常が描かれている。
人間の生活を死神目線で描くことにより、人間らしさが強調され、ほっこりしたり感動したりする場面も多い。

<補足>
・2008年に金城武主演で映画化された。
・「死神の浮力」という続編も発売されている。

 


2.陽気なギャングが地球を回す

<あらすじ>
それぞれ特殊な能力を持った4人組の銀行強盗が主人公。
人の嘘を100%見抜ける「成瀬」、演説の天才「響野」、スリの天才「久遠」、正確な体内時計を持つ「雪子」。
いつも通り銀行強盗をしてお金を手に入れた4人だったが、ある組織に横取りされてしまう。お金を奪い返すため、4人は動き出す。


<おすすめポイント>
・銀行強盗4人の軽快な会話
主人公の4人は全員個性が強く、その個性が強く表れている会話部分が魅力的。
テンポがよく漫才みたいなやりとりが面白い。

・普段味わえないスリル
銀行強盗が主人公だったり、裏社会が舞台だったりすることで、日常生活では味わえないスリルやドキドキ感が味わえる。

 

<補足>
・2006年に大沢たかお主演で映画化された。
・「陽気なギャングの日常と襲撃」、「陽気なギャングは三つ数えろ」という続編がある。

3.グラスホッパー

<あらすじ>
轢き逃げにより妻を亡くした過去を持つ鈴木、自殺専門の殺し屋・鯨、ナイフ使いの天才である・蟬。3人はそれぞれの事情から「押し屋」と呼ばれる殺し屋を追い始める。


<おすすめポイント>
・殺し屋の世界におけるスリル
殺す/殺されるのが当たり前の世界が描かれており、かなりスリル満点。
ドキドキが足りていない人にぜひ読んでほしい作品。

・3人の視点でスピーディーに進む物語
鈴木、鯨、蟬の観点から物語が語られており、次から次へと展開が進んでいく。
ほっこりよりもスリルを求めるのであれば、グラスホッパーがおすすめ。

 

<補足>
・2015年に生田斗真主演で映画化。
・同じ世界線の小説として、「マリアビートル」、「AX」がある。
 それぞれの作品は関連しているが、続編ではない。

 

4.ラッシュライフ

<あらすじ>

独特の美学を持った泥棒や父親が自殺した大学生、リストラされ家族にも逃げられた男、不倫中の女性カウンセラーなど様々な人の人生が仙台を舞台に交差するストーリー。


<おすすめポイント>

・伏線回収がすごい
一見関係ないと思われる複数の物語が、後半に向かって一気に交わり出すのが見所。伊坂さんの伏線回収を思う存分楽しめる作品になっている。

・泥棒の黒澤さんが魅力的
伊坂さんの別作品でも何度も登場する泥棒の黒澤さん。泥棒なので悪い人ではあるが、自分なりの美学を持っていたり、飄々としていたり、人間としてとても魅力があり、目が離せない。

 

5.重力ピエロ

<あらすじ>
仙台で連続放火事件が発生。放火現場の近くには必ずグラフィティアートがあった。
ある辛い過去を持つ泉水と春の2人兄弟は、放火事件の謎解きに乗り出す。


<おすすめポイント>

・重いテーマだが軽やか
重いテーマだが、兄弟2人の掛け合いが軽やかで、最後まで読み切ることができる。個性的なキャラクターも物語の暗さを中和してくれる。

・話の筋が比較的シンプル
謎解きの要素もあるが、基本的に複雑な伏線回収がなく、読みやすい。人間の感情を描いている小説が好きな人は重力ピエロがおすすめ!

 

<補足>
・2009年に加瀬亮主演で映画化。



伊坂幸太郎さんは作品数も多く、どれから読み始めるか迷ってしまう方もいると思います。

今回の記事を参考にして、ぜひ伊坂さんの作品を手にとってみてください。